アウトドアの楽しさの幅を広めたい、バトニングからのフェザースティックで焚き木を作り焚き火を楽しみたい、釣り場で魚を下ろして串焼きを食べてみたい等々、野外でのアクティビティで自然を満喫したい方には必見です。
今回北の住人では、用途に合わせて扱いやすいアウトドアナイフを厳選して18選をご紹介して参ります。
管理人の保持する便利なナイフ、コミュニティメンバーが使用するおすすめナイフなど、野外活動のリアリティーに富んだナイフが主体に紹介していきます。
今回の記事では、それぞれの使用用途別のナイフの種類と材質、各部の名称、銃刀法についての解説に加え、ナイフのお手入れ方法も記事にして参ります。法律を遵守したご自身に合った使い道のナイフを購入されれば、アウトドアから釣り、食器などを手作りするブッシュクラフトまで、ネイチャーアクティビティの幅を広げてお楽しみいただけます。
是非最後までご覧になっていってください。

ナイフに関する用語の説明
各種ナイフ本体や各部の名称を説明していく上で、簡単ではありますが用語のご説明をしていきます。
シース・・・樹脂及び本革で製作された、ナイフの刃身を保護するカバーになります。
刃身・・・・実際に切ったり削ったりする、ナイフの金属部です。
ハンドル・・持ち手の部分をいいます。
ブレード・・ナイフを形成している、金属部分の全体をいいます。
刃厚・・・・ナイフ持ち手から出ている、ブレード部の一番厚い部分の寸法です。
刃長・・・・刃渡りともいわれます。ナイフ持ち手から出ている、刃が研がれている金属部の長さです。
刃高・・・・刃身の高さを表します。
全長・・・・持ち手端面から、刃身の切っ先までの総全長の長さです。
重量・・・・ナイフ単体の重さ、或いはシースに納めた状態での重さです。
以上が、ナイフ全体を説明していく上で、押さえておきたい用語になります。これ以外の専門用語について、都度説明を加えさせていただきます。

刃素材、ハンドル(持ち手)の種類
ブレードの種類(刃素材)、ハンドルの素材には下記の種類がメインでラインナップされています。
ブレードの種類(刃素材)
ブレードの材料には、下記の素材が多く使用されています。
見た目にはなかなか判断が付きませんが、自分の使用用途を加味して材質を選択することで、刃持ちの良さ、刃研ぎの容易さ、腐食の進行度に大きく影響してきます。ここでは昨今、採用頻度が高い鋼材を取り上げていきます。
ステンレス鋼
鉄を主成分としながら、炭素を1.2%までに抑え、クロムを10.5%以上含有させている合金鋼になります。腐食やサビの発生には滅法強く、ソルトフィッシング時での使用下でも、しっかりお手入れいただけることで、長期に渡って使用頂けます。ナイフ材料としてはマルテンサイト系刃物鋼とも呼ばれ、一般的にも使用される合金材です。
炭素鋼
炭素鋼は、鉄と炭素の合金からなり、炭素含有は0.02%~2.14%までの合金材になります。
炭素含有量が多くなれば、金属としての強度は高くなり、曲がりや応力による変形に強くなります。その反面、硬質になる分、刃身に対して衝撃の掛かり具合で、チッピングやクラックが発生しやすくなる合金材でもあります。
工具鋼
身近な工具としては、メーカー品のスパナやモンキーレンチなどに使用されている鋼材です。
一定の硬度を保持していますが、弾力性に富んだ合金でもあり、刃身の長いナイフや、刃高のあるナイフに多く使用されています。
ダマスカス鋼
遥か古代(紀元前)から世界各地で使用されている、古くから刀剣類に使用される事が多い鋼材です。
高温の熱の加え方と、異なる金属の積層で、日本刀を叩き上げる鍛冶屋さんを思い浮かべれば想像は出来ると思いますが、浪打の模様が綺麗に入り(積層痕)、腐食やサビの発生にも強い、伝統のある金属です。

ハンドル(持ち手)の種類
ナイフを使用するにあたって、ハンドル仕様を選択することは、使いやすさと安全性を追求していく上で大事なチョイスになります。自分の手に合わない仕様や材質を選んでしまうと、自分自身だけではなく、周囲の人達にも大きな損害を与えてしまいますので、しっかり確認していきましょう。
ラバータイプ

水辺でのアウトドア、ブッシュクラフト、バトニングでの薪割りでは、滑りにくくホールド性が高いラバー(樹脂)のハンドルが重宝します。
但し、お手入れが困難になり、経過劣化やUVの影響をまともに受けてしまいますので、収納や保管に気を配る必要があります。
ウッドタイプ

ナイフマニアの方、アウトドアでの実戦使用(バトニング、魚裁き)が多い方には大人気のタイプです。
握りに併せてグリップ加工が容易で、オリジナルの握りを作ることが出来ます。
ウッド材の利点は、クルミ油などで表面をメインテナンスしておくことにより、味わいのある色味へ変化し、長期に渡って使用いただけところです。
ナイフの種類
アウトドアギアメーカー様やフィッシングメーカー様、ナイフ専門メーカー様から数多くの種類のナイフがリリースされています。種類と用途、名称含めて説明を加えていきます。
シースナイフ

アウトドア全般でナイフの使用頻度が上がってくると、最後に選択するのがシースナイフです。シースの素材も本革から樹脂製までモデルが多く、刃身を保護するナイフとしては最適です。
シースベルトが装着されているモデルが多く、直ぐに使用出来るように、腰巻ベルトやウェーダーベルトにぶら下げておくことが出来ます。
フォールディングナイフ(バタフライナイフ)

アウトドア全般で使用されている方が多いのは、この仕様になるでしょう。
採用される材質もしっかりしており、ハンドルと刃身の組み合わせ精度の高いメーカー品を使用することで、刃の部分にダメージを与えません。
メインテナンス次第で長期に渡って使用頂けます。
マルチツールナイフ

ナイフの使用だけでなく、オープナーから缶切り、ちょっとしたハサミまで、多岐に渡って使用頂けるパッケージングが施されています。
古くは五徳ナイフともよばれ、アウトドアやキャンプでの使用に貢献度が高いするギアとなり、魚の裁きも十分可能です。
フィッシングナイフ

タックルボックスやバッグに収納しやすいように、軽量コンパクトに作られています。
また、刃身はステンレス鋼で製作されていることがほとんどですので、サビにも強い仕様になっています。
あくまでも魚を裁く、締める目的で製作されていますので、破損を考慮すると、それ以外の使用については避けておくのが無難です。
銃刀法についての解説・・・重要ですので必ずお読みになって下さい。
日本国内の法律には、銃刀法と言われる『銃砲刀剣類所持等取締法』が、定められています。刃物は、場合によっては、人を傷つけたり、攻撃の道具にされる上で、必要不可欠な法律です。
但し、刃物類は、日常生活を送ることと、他所(職場、アウトドアなど)での必要性は高くなり、一部の例外を除き、適切な管理をしていること、所持の理由がしっかりしていることで、外への持ち出しでも法に触れなくなります。逆に解釈すると、正当な理由なく、外で保持している場合は処罰の対象となることです。
法の条文には難しい言葉と解釈が含まれますので、ここで紹介するナイフ類に乗じて要約し、所持と持ち出しOKの条件のみ下記に記載します。
①刃渡り(刃身)は15cm以下であること(ハンドルや持ち手は含まれません)。そして、シースやフォールディングタイプなど、刃身が常にむき出しになっていないこと。
②アウトドア、フィッシングなどの移動時、使用場所での所持はOK。
③移動中の立ち寄り施設や路上での所持は処罰の対象になりますので、ギア類にしっかり収納しておく必要があります。
④18歳未満の方は、上記事項をクリアされても違法になりますので、購入・保持・所持は控えて頂くようお願いします。
安易な考えで所持していると、法の解釈により処罰の対象になり得ますので、外でナイフを所持する、或いは使用する場合は上項を頭に入れて置き、確実に遵守していく必要があります。
管理人の経験談をお話しすると、就業場所からの帰宅時に立ち寄ったお店で、肩ポケットに作業で使用するペーバーカッターを所持していたところ、偶然お店にいらっしゃったおまわりさんに注意されたことがあります。
カッターの長さは15cmはありませんでしたが、所持の理由をはっきり述べて、大事には至りませんでした。理解有るおまわりさんで助かったという経験談になります。
アウトドア用ナイフのご紹介
シースナイフのご紹介
ここでは、アウトドアに対して専門性の高い、多用に使用いただけるシースナイフを紹介していきます。ナイフメーカーは海外の北欧地域に多く、本場のブッシュクラウトに精通したメーカーが主流になります。
薪割り時のバトニングにも対応し、火付け用のフェザースティックもお手のものになる、法律に乗っ取った15cm以下のナイフをご紹介です。
【BarkRiver】ブラボー1 A2(ランプレス仕様) 2018年発売
ナイフメーカーとしては、最もメジャーなバークリバーからリリースされるブラボー1。
年々バージョンアップされ、当モデルは人気のランプレス仕様とA2鋼からなる仕様です。
管理人も代々のモデルから数本愛用していますが、刃厚の厚みも相まって、剣鉈レベルでのバトニングにもビクともせず、耐久性の良さから長期に渡って使用しています。
【KA-BAR】カンパニオン ベッカー BK22 2014年発売
刃持ちの強度と剛性感と共に、年数経過で表面のパウダーコートが擦れ落ち、味わいが増してくるアウトドアナイフです。一部のアウトドアマンの方は、購入初期からパウダーコートをリムーバー剤で落として刃研ぎの容易にし、裸の刃身で使用されている方もいます。
【KELLAM】ケラム ウルヴァリン 2016年発売
管理人も保持するナイフですが、山岳釣行にも重宝している、非常に扱いやすいナイフです。
簡単に焚火を焚いて、渓魚の塩焼きで空腹を満たしたい時など、魚の裁きや、フェザースティックも手軽に行える、人気の高いナイフです。炭素鋼は、刃研ぎもしやすく、お手入れも簡単に済む材質です。
【Mora knife】knife Bushcraft Survival Black 2014年発売
シース+ファイヤースターターがセット販売され、発売直後に管理人も購入し、今現在も海釣り時の魚締めや、血抜き処理で使用しています。キャンプでの使用でも対応性良く、バトニングも問題なく熟し、アウトドア全般で幅広く活躍しているナイフです。
【MITSUBOSHI Outdoors】Northern Land 2022年発売
純日本製の刃物メーカーからリリースされた、海外メーカーに全く引けを取らない、最高級なアウトドアシースナイフです。高価なナイフですが、アウトドア好きの方であれば、喉から手が出る程購入したいナイフです。ハマグリ刃に仕上がっていますので、バトニングや木材加工、魚の裁きでも引っかかりなく、抜群の切れ味で、アウトドア全般で活躍出来るナイフです。
ハンドル仕様は2種類から選択いただけます。
フォールディングナイフのご紹介
コンパクトなモデルが多くリリースされているのがフォールディングナイフです。
あくまでも「切るため」のナイフですので、バトニング等には向き不向きがありますが、携帯しやすく、万人が扱いやすいナイフです。
【BUCK】フォールディングハンター 110BRS 2007年発売
日本で最も有名なナイフブランドのバックからのリリース製品ですので、品質は折り紙付きです。
フォールディング仕様な上にシースも付属し、ハンドルもしっくりくるウッドモデルです。
価格も手ごろで、アウトドアで最初のチョイスにはピッタリな一本です。
【OPINEL】フォールディングナイフ カーボン16種 2021年発売
アウトドアショップや釣具店様によく並ぶほどにメジャーなフォールディングナイフです。
刃身の長さ、材質もステンレススチールから炭素鋼(カーボン鋼)まで、強度と耐久性を加味しながら選択いただけます。
【Spyderco】パシフィックソルト2 2020年発売
アメリカのメーカー品ですが、世界的にも有名なメーカーです。
歴史あるメーカーの製作ナイフですので、ユーザー側の使いやすさ第一に考えられており、ワンハンドでオープンクローズ出来るポイントも嬉しい逸品です。セカンド使用のライトウェイトモデルとして人気を博しています。
【VICTORINOX】ハンティングPro M 2019年発売
日本に正規の販売ルートを持つビクトリノックス製のナイフです。
アウトドアに特化されたフォールディングナイフとなり、数少ないフォールディング仕様のバトニング対応製品でもあります。加工精度も高く、本家はスイス製の品質を維持しています。
【LEATHERMAN】SKELETOOL KBX 2019年発売
先代モデルから更なる肉抜き加工を施したことで50g以下のナイフに生まれ変わり、フォールディングナイフとして最軽量のモデルになっています。ポケットクリップも装備されていますので、携行性と取り出し易さでは群を抜いて人気の高いフォールディングナイフです。
マルチツールナイフのご紹介
アウトドアやキャンプでは、意外にも携帯の重要性が高いナイフになります。ワインオープナーやはさみ類など、ツールが多く装備されている事で、更にアウトドアの楽しみが広がっていきます。
【VICTORINOX】スイスチャンプ 2018年発売
マルチツールの代表格といえばビクトリノックスとなるほど、アウトドアマンの保持率が高いマルチツールナイフです。十徳以上の使い道があり、アウトドアやキャンプで簡易的に行う作業であれば、作業用途はほぼ網羅しています。
【LEATHERMAN】マルチツール FREE T2 【日本正規品】 2019年発売
レザーマンのマルチツールナイフでは、最軽量の部類に位置するツールナイフです。
どんな作業を行うにしてもグリップ力は抜群になり、誤った使用方法でなければ、メーカー保証は25年維持されますので、安心して使い込むことが出来ます。
【GERBER】DIME 2018年発売
こちらもプライヤー型になる、ホールド性抜群のマルチツールナイフです。
材質もネジレや曲がりに強い3Cr13ステンレスになりますので、耐久性もバッチリです。表面コートも、工業製品に使用されるアルマイト処理になっていますので、キズやクラックも入りにくい処理になっています。
フィッシング用ナイフのご紹介
ここからは、フィッシングに適した腐食(サビ浮)しにくい、切れ味抜群のナイフを紹介していきます。
【ダイワ】フィッシュナイフ 2型+F 2023年発売
刃身素材には、腐食しにくいステンレス鋼を採用していますので、お手入れ次第で長期に渡って使用いただけます。折り畳み(バタフライ式)になりますので、安全携行もしやすく、使用したい時は直ぐに取り出せます。
【シマノ】シースナイフ ロング 2014年発売
フィッシングナイフにシースタイプをチョイスする利点は、使用後にさっと洗えて水抜き出来る点にあります。
魚を締める際も、刃の背中で頭を叩くことが出来るのもシースを選択する利点です。当ナイフもステンレス鋼+フッ素加工を採用していますので腐食に強く、ロンググリップ仕様ですので、安全にガッチリとホールド出来ます。
【G・サカイ】ニューサビナイフ2 サバキ3寸 2014年発売
G・サカイは、刃物の町、岐阜県関市発のブレードメーカーです。
家庭用包丁ではよく知られる一流メーカーからのフィッシングナイフで、ローカーボンステンレスのH-1鋼を採用していますので腐食に強く、シースも付属されます。
【ラパラ】フォールディング フィレ 2018年発売
刃身の薄さを活用し、魚のエラ取りや血抜きの締めには重宝するフィッシングナイフです。
刃の固定はロックパック式になりますので、力を掛けた時でもしっかりとロックされ、怪我の防止に役立ちます。
【がまかつ】フィッシングナイフ GM2014 2012年発売
大型魚種を狙うアングラーの方や、船頭さんや漁師の方にも人気の強固なフィッシングナイフです。
本革シースも付属しており、440ステンレス材の耐腐食性能と研いだ後の切れ味は抜群で、多くのアングラーに人気のフィッシングナイフです。
更に気になるアウトドア用ナイフが御座いましたら、下記↓↓↓↓のECサイトから検索頂ければ、お気に召すナイフが見つかるかも知れません。
ナイフのお手入れについて
どのような仕様、高純度を使用したナイフであっても、地金は金属ですので、お手入れをほったらかしにしていると、当然のことながら腐食は始まります。
刃身(ブレード)・ハンドルを長持ちさせるには、やはり水洗と乾燥作業は不可欠です。水洗に使用する水も、出来る限り塩素を含まない、真水(純水)が良いと思います。
また、切れ味が悪いまま使用を続けると、刃の部分がボロボロになり、破損と怪我の原因に繋がりますので、砥石やナイフシャープナーを利用して、刃の保全にも努めましょう。

本記事のまとめ
今回の記事では、アウトドアナイフの詳細と商品を紹介してきました。
①ナイフに関する用語の説明
②刃素材、ハンドル(持ち手)の種類
③ナイフの種類
④銃刀法についての解説・・・重要ですので必ずお読みになって下さい。
⑤アウトドア用ナイフのご紹介
⑥ナイフのお手入れについて
以上をご参考になって頂き、自身に適したアウトドアナイフのご購入の参考にされて頂ければ幸いです。
各ナイフの説明を更に詳しく知りたい方は?
ページ最下部に「お問い合わせ」項が御座いますので、そちらからご連絡頂ければ、少々お時間を頂いた上で、調査、確認後にご回答いたします。
それでは、このブログをご覧になって頂いた皆様が、よりよいフィッシング・アウトドアギアを購入されて、自然と楽しく遊んでくださる事を願って、次回の商品紹介の記事執筆に入らせて頂きます。楽しみにお待ち願えれば幸いです。
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