魚の口をガッチリと掴んで素早く捕獲できるフィッシュグリップは、魚を素手で掴むことがなくなるために、魚にダメージを与えづらく、特にリリースを前提にしたルアー釣りでは、是非所持しておきたいアングラーのマストアイテムです。
フィッシュグリップは種類や形状も様々あり、各メーカーにラインナップされるモデルもたくさんあることで、実際に購入志向を抱いた場合でも、どれを選べばいいかわからず迷ってしまう方も多くおられるかと思われます。
今回北の住人では、釣り種やターゲット別にみるフィッシュグリップのサイズや形状(仕様)の選び方に加え、強くて錆びない、おすすめ人気モデルのフィッシュグリップを厳選して14選ご紹介して参ります。
是非最後までご覧いただき、フィッシュグリップをご自身のフィッシングスタイルに活用しながら、魚に優しい釣りに活かして頂ければ幸いです。
フィッシュグリップとフィッシュホルダーの用途と違い
フィッシュグリップとフィッシュホルダーは、形状の違いはありますが、釣った魚を掴むことにおいては、使用用途は同じ道具の一つです。購入時には比較対象になる道具になりますので、それぞれの使い方と用途を比較していきましょう。
フィッシュグリップとフィッシュホルダーの使い分け
フィッシュグリップとフィッシュホルダーの大きな違いは、魚を掴むティップ(先端のかぎ爪)の違いにあります。フィッシュグリップは、クリップ型のティップ(かぎ爪)で魚の口に引っかけて挟み込み、対してフィッシュホルダーはシザース(はさみ)型のティップで、魚の口や体を挟んで固定します。
それぞれの使い方として、対象物(掴む魚)のサイズや口の大きさによって使い分ける必要があり、大型サイズの魚を固定する場合に、フィッシュホルダーを使用する場合は、動きを止める相応の力を加えて挟み込まなければならないため、魚の口やボディーに大きなダメージを与えてしまいます。
アジやメバルなどの小型魚であればフィッシュホルダーでの捕獲、ショアジギングやサーフキャスティング・シーバス釣りのターゲットになる大型魚種には、フィッシュグリップで魚の口を安全に固定するようにして、魚に合わせた使い分けをしていきましょう。
フィッシュグリップとフィッシュホルダーの材質構成の違いと強度
フィッシュグリップとフィッシュホルダーでは、採用される素材にも違いがあります。
フィッシュグリップの使用用途から見ると、重量が嵩む上に暴れる力の強い魚のランディング、写真撮影やキャッチアピール時の持ち上げ動作など、各所に掛かる力も必要になりますので、全体がアルミニウムやステンレスなどの金属で構成されています。そのため、錆びにくい材質と言えども、使用後の水洗い、各所の注油を加えたメンテナンスも必要になり、塩分を持ったギアやルアーから隔離した保管にも気を配っていく配慮も必要です。。
一方、フィッシュホルダーは、ライトな魚類の取り扱いがメインの設計になるため、弾力のある樹脂や硬質プラスチック素材が多く採用されています。極端な荷重を必要としないため、取り出し易く、携行性も高い軽量コンパクトな素材の構成になります。プラスチックや樹脂であれば、魚のボディーへのダメージも最小限に抑えることも可能になるわけです。
フィッシュグリップの選び方
フィッシュグリップとフィッシュホルダーの違いと使い方、フィッシュグリップの仕様特性についてご理解頂いた上で、ここからはメインのフィッシングスタイルに応じた選び方を見ていきましょう。
フィッシュグリップのサイズと強度
オカッパリメインのランガンスタイル、ウェーディングやオフショアスタイルなど、ご自身が好みのフィッシングスタイルに合わせた、フィッシュグリップのサイズ選びが必要です。水辺のランディング時からキャッチ後のフック外しなど、リーチ(長さ)も加味した全長サイズを選定していきます。
中小型ターゲットのフィッシングスタイルがメインの方
前述のように、小型(アジングやメバリングなど)に特化されるのであればフィッシュホルダーが便利に働きますが、バス釣りやロックフィッシュゲームのように、中型クラスの魚もヒットするような釣りでは、魚の口にもアクセスしやすい、200mm前後のサイズで構成されるフィッシュグリップをチョイスしていきましょう。
中~大型ターゲットのフィッシングスタイルがメインの方
本流でのサクラマス狙い、干潟や河口域のシーバス釣りやフラットフィッシュ狙いやライトショアジギングなど、比較的大型サイズが混じるような釣り、刃の鋭い魚をターゲットにされる方であれば、片手でもしっかりとグリップできる250mサイズが、安定した力で魚を抑え込め、水辺でのリーチを活かしたランディングもし易くなります。
オフショアの釣りや大型ターゲットのフィッシングスタイルがメインの方
ロックショアやオフショアジギング・キャステインングを得意にされる方であれば、迷わずに250mmよりオーバーサイズのフィッシュグリップがおすすめです。暴れる魚に対して最大リーチが取れること、キャッチ後のアピール動作や記念スナップ撮影時にも、両手でグリップをホールド出来ますので、重量のある魚もピックアップし易くなります。また、250mmからオーバーサイズのフィッシュグリップは、各社クリップ部の強化構造も施されますので、インナーカムやバネの破断も防止出来ます。
フィッシュグリップが対応出来る耐荷重と強度を見極める
フィッシュグリップの強度は、長さやサイズに比例して、耐荷重(クリップ(かぎ爪)に引っ掛けて持ち上げられる重さ)も変わってきます。クリップ(かぎ爪)はステンレス、その他グリップや筐体の全体構成はアルミニウムの金属ベースになることで強度は保持されますが、無理な荷重は各ジョイント部に負荷をかけ、ガタツキや亀裂などの破損に繋がります。
目安として、ブラックバスやロックフィッシュではアベレージサイズとして0.4~0.8kg、シーバスや中型青物になれば平均して4.5~6kgクラス、ロックショアやオフショアでは、10kgオーバーの青物や根魚も珍しくありませんので、フィッシュグリップのサイズ選定と併せて、カタログに耐荷重が記されていればしっかりチェックしておきましょう。
フィッシュグリップの形状から選ぶ
フィッシュグリップは、クリップの開閉操作や内部構造も2種類のモデルに分かれてきます。また、グリップのホールド感も、握りの形状とグリップ材質の好みに応じた形状からチョイスが可能です。
ガングリップモデル
ガングリップモデルは、ワンフィンガーのトリガー操作でクリップ(ティップ)の開閉が出来るため、水辺でのランディングでも、慌てることなく操作が可能です。手の指、或いは手のひらに馴染みやすい波型の湾曲形状にデザインされていますので、ガッチリと握り込んで魚の口にアクセスできます。
ストレートグリップモデル
ストレートグリップモデルには、ツーフィンガー操作モデルとワンフィンガー操作モデルがそれぞれラインナップされています。二本の指でレバートリガーを挟み込んで、手前に引きながらクリップを開閉させる方式と、ガングリップモデルと同様に、ワンフィンガー操作の簡易性を取り入れた方式の2種類がラインナップされます。
ストレート形状を活かして、濡れた手でも扱いやすいラバーやEVA樹脂素材でグリップを養生し、しっかり握りながら力を掛けやすい構造にもなっていますので、大型魚種釣りがメインの釣り人や、船頭さんやキャプテンが、メインで使用される形状でもあります。
簡易スケール搭載であれば尚便利
釣り上げた魚の体長やサイズを測定する場合、メジャーや長尺スケールを使用するのが一般的ですが、プロのアングラーやベテラン釣り師になると、魚のスケールや体格をアピールするために、重量測定も欠かせません。釣り情報の共有や発信・記録においても、重量を測定できれば情報リアリティが増してきます。
ストレートグリップモデルの多くの製品には、簡易的なスケールが搭載されているモデルも多く、別枠で秤(はかり)を準備していなくても、フィッシュグリップで持ち上げれば魚の重量を測定することが可能になっています。是非この機を境に、重量測定にもトライしてみませんか。
フィッシュグリップおすすめ14選のご紹介
ここからは、全国のフィールドでも人気のフィッシュグリップを14選ご紹介して参ります。ストレートグリップモデルとガングリップモデルに分類し、①サイズ、②本体重量、③重量スケール搭載有無も併せてご紹介して参りますので、気になるフィッシュグリップをチェックされてみて下さい。
ストレートグリップモデルのご紹介
【ウミボウズ】フィッシュグリップ スケールモデル BSJ-FG01 2022年発売
①サイズ | 270mm |
②本体重量 | 205g |
③重量スケール搭載有無 | MAX18kg有 |
ウミボウズ新作のストレートモデルのフィッシュグリップは、前作モデルの人気をそのまま継承しています。各所のチューニングが図られ、18kg計測が可能になるスケールは精度が増して健在。軽量なアルミニウムとステンレスのアルマイト処理で、更に腐食に強いモデルにブラッシュアップしています。カラビナとスパイラルコードもしっかり付属し、滑りにくいラバーグリップで魚の口をがっちり挟んで放しません。
【ブルーストーム】フィッシュグリップ BSJ-FG01 2022年発売
①サイズ | 270mm |
②本体重量 | 265g |
③重量スケール搭載有無 | MAX12kg有 |
グリップにEVA材が採用されたことで、対象魚に重量があっても、滑らずにキャッチが可能な高強度モデルのフィッシュグリップ。回転式のグリップは暴れる魚にも扱いやすく、フィッシュグリップ本体への衝撃も抑えてくれます。内部が確認しやすい組み上げ構造で、長期に渡って操作性を維持出来るメンテナンス性もおすすめポイントです。
【ダイワ】フィッシュグリップ SC285 2021年発売
①サイズ | 285mm |
②本体重量 | 220g |
③重量スケール搭載有無 | MAX10kg有 |
確実なランディング操作を可能にする可動域と堅牢性に加え、腐食を抑制するアルマイト処理が施されるハイパフォーマンスモデルのフィッシュグリップ。指にしっかりハマるトリガー形状も、暴れる魚を相手にしながら確実に口を抑え込めます。手首と可動部の負担を軽減する回転グリップも搭載されており、3.5cmの開口間口で唇の厚い魚もがっちり挟み込みます。
【シマノ】フィッシュグリップ UE-301T 2019年発売
①サイズ | 335mm |
②本体重量 | 410g |
③重量スケール搭載有無 | MAX20kg有 |
両手持ちも可能な3D形状ハンドルが採用される、シマノの大型魚種対応ストレート仕様のフィッシュグリップ。オフショアでのビッグゲームやロックショアジギングでのメータークラス狙いのアングラーには、ベストな強さとサイズ感を保持します。カム式のロック機構で、ティップの不意な開きを抑制し、リーチを活かして安全なフック外しにも対応可能です。
【エバーグリーン】E.G.グリップSL 2018年発売
①サイズ | 262mm |
②本体重量 | 193g |
③重量スケール搭載有無 | 無 |
通常のトリガー式(引手)から、プッシュ式(押手)のレバー操作に特化された新発想のフィッシュグリップ。アプローチする腕の動きに同調したモーション操作で、魚の口へのアプローチ動作が淀みなく行えます。ステンレススリムフックやロータリーグリップなど、充実した機能が完全装備されながらも、手の届きやすい価格に抑えられています。
【スタジオオーシャンマーク】オーシャングリップ OG2920HD 2015年発売
①サイズ | 290mm |
②本体重量 | 245g |
③重量スケール搭載有無 | MAX20kg有 |
ティップ(かぎ爪)からグリップエンドまで、高強度なステンレスで構成される大型魚種対応のフィッシュグリップ。内部構造にはカム式を採用し、掴みの強度と耐久性を有するロングセラーモデルです。ローリング式のグリップハンドルも採用され、魚の動きに準じて力を受け流し、手元の安全も兼備します。
【大阪漁具】フィッシュクリッパースリム 2017年発売
①サイズ | ミニ175mm・レギュラー215mm |
②本体重量 | ー |
③重量スケール搭載有無 | 無 |
中小型サイズの魚に適した、高コスパなストレートグリップモデル。ハードユースなアングラー様にも、リピートしやすい価格で提供され、必要十分なホールド感と取り回し・携行性の高さで、はじめてフィッシュグリップを購入される方にも満足いく仕上がりになっています。
ガングリップモデルのご紹介
【スタジオオーシャンマーク】オーシャングリップ OG2100VIII 2024年発売
①サイズ | 210mm |
②本体重量 | 96g |
③重量スケール搭載有無 | なし |
ニーズに合わせて汎用性の高いサイズ設定が画された、スタジオオーシャンマークの2024年最新モデル。アルミニウムと軽量強化樹脂のハイブリッド構造になり、本体重量を下げながら、強度と携行性の高さが両立されています。握りやすい第3世代のサーフェースデザインで、片手にタックルを持ちながらでも軽快な裁きで魚をキャッチすることが出来ます。
【タカミヤ】XOOX ライトゲーム フィッシュグリップ 2024年発売
①サイズ | 135mm |
②本体重量 | 78g |
③重量スケール搭載有無 | 無 |
ラウンド型のスリムフックが採用される、小型魚種(MAX1kg対応)に対応するフィッシュグリップ。口の小さな魚にもアプローチしやすく、フィッシュホルダーとの併用で利便性を得られます。2層からなるアルミ合金ボディで扱いやすい薄型仕様に設計され、高コスパモデルながらも耐腐食性能も高く、ハードユースにも対応します。
【DRESS】グラスパーグラディウス2.0 2023年発売
①サイズ | オープン時297mm⇒クローズ時221mm |
②本体重量 | 156g |
③重量スケール搭載有無 | なし |
魚の口を開きやすいユニコーンクロー(突起状ティップ)が採用される、2way仕様のフィッシュグリップ。ランカーシーバスや青物・大型ロックフィッシュをターゲットにゲーム展開されるアングラーにも信頼のおける操作性と本体強度を有しています。圧倒的なビジュアルに見劣りしない精巧な作りは、釣行時のモチベーションの維持にもきっと役立つでしょう。
【Tsulino】軽量アルミ製フィッシュグリップ 2023年発売
①サイズ | 215mm |
②本体重量 | 123g |
③重量スケール搭載有無 | 無 |
カラビナとスパイラルロープも付属し、購入後直ぐにバッグやベストに装着可能な、コストパフォーマンス抜群のフィッシュグリップ。肉抜きされた軽量感抜群のアルミニウムボディーで、携行性と取り回しのよい操作性を獲得できます。アングラーのニーズに応えた製品が取り揃うツリノ発のアイテムとしても、人気を得ているフィッシュグリップです。
【スラッシュ】フィッシュグリップCP SL-228 2020年発売
①サイズ | 210mm |
②本体重量 | 115g |
③重量スケール搭載有無 | なし |
スリッドが刻まれた滑りを抑えるラバーグリップで、堅剛性高く扱いやすいスラッシュのフィッシュグリップ。手に入れやすい価格に設定されながらも、ターゲットのキャッチ意欲と、アングラーとしてのモチベーションに繋がる風貌もおすすめポイントです。魚の口を開けやすいポインテッドノーズも採用され、ランディングからフック外しの操作性も高めてくれます。
【プロックス】フィッシュキャッチャーRレギュラー 2019年発売
①サイズ | レギュラー200、ロング260、ミニ129mm |
②本体重量 | レギュラー192g・ロング260g・ミニ122g |
③重量スケール搭載有無 | なし |
フィッシュキャッチャーRロング紹介WEBページ
フィッシュキャッチャーRミニ紹介WEBページ
ミニサイズからロングサイズまで各サイズが取り揃う、釣り種に対して順応性が高いプロックスのフィッシュグリップ。アルミで補強された上からラバーグリップが養生され、持ちやすく握りやすいフィット感もおすすめポイントです。魚の口を掴みやすいペンタゴンフックには強固なステンレスが採用され、強度と耐久性、扱いやすさの三拍子が揃った人気モデルです。
【ベルモント】メタルフィッシュグリップ 2019年発売
①サイズ | レギュラー216、ミニ158mm |
②本体重量 | レギュラー150g・ミニ90g |
③重量スケール搭載有無 | なし |
コストパフォーマンス抜群に、安価に提供されながらも基本性能をしっかり捉えたフィッシュグリップ。厚みを持たせたティップ(かぎ爪)は強度を保持し、ビッグフィッシュのランディング操作にも安心感を得られます。グリップエンドは一体型のカラビナが搭載されますので、バッグやベストにワンタッチ携帯が可能です。レギュラーサイズとミニサイズからスタイルに合わせたチョイスも可能です。
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本記事の纏め
今回の記事では、使いやすいフィッシュグリップについてご紹介して参りました。
今記事では、
①フィッシュグリップとフィッシュホルダーの用途と違い
②フィッシュグリップの選び方
③フィッシュグリップおすすめ14選のご紹介
として纏めてまいりました。
以上をご参考になって頂き、自身に適したフィッシュグリップをチェック頂ければと思います。
フィッシュグリップの説明を更に詳しく知りたい方は?
ページ最下部に「お問い合わせ」項が御座いますので、そちらからご連絡頂ければ、少々お時間を頂いた上で、調査、確認後にご回答いたします。
それでは、このブログをご覧になって頂いた皆様が、よりよいフィッシングギアを購入されて、自然と楽しく遊んでくださる事を願って、次回の商品紹介の記事執筆に入らせて頂きます。楽しみにお待ち願えれば幸いです。
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