ロックショアゲームで使用したい、大型スピニングリールの購入を考えられているアングラーの方々には必見です!
今回の北の住人の記事では、大型の青物やロックフィッシュを狙えるロックショア向き大型スピニングリールを厳選してご紹介して参ります。
ダイワ様・シマノ様・アブガルシア様など、各メーカー様より、ロックショア向きのスピニングリールがSW仕様としても多数リリースされており、今まで高価で手が出せなかった大型のリールも、リーズナブルな価格で提供されています。
今記事では、ロックショアゲームに適した大型スピニングリールを、番手・ギア比・スプールサイズ(ラインストック量)・ドラグ機構の説明を加えながら、一挙12選ご紹介して行きます。
是非ご覧になっていただき、ご購入の参考になさって頂ければ幸いです。

- ロックショア向きリールスペックの見方
- ハンドルノブ仕様
- 10000番手以上の大型スピニングリールをご紹介
- 【シマノ】ステラ SW 10000HG 2022年発売
- 【シマノ】ツインパワー SW 14000XG 2021年発売
- 【シマノ】ツインパワー SW 10000HG 2021年発売
- 【シマノ】ツインパワー SW 10000PG 2015年発売
- 【シマノ】ストラディック SW 14000XG 2022年発売
- 【シマノ】ストラディック SW 10000HG 2020年発売
- 【ダイワ】ソルティガ 10000-H 2020年発売
- 【ダイワ】ソルティガ 14000-XH 2020年発売
- 【ダイワ】セルテートSW 10000-H 2021年発売
- 【ダイワ】セルテートSW 14000-XH 2021年発売
- 【ダイワ】カルディア SW 10000-H 2022年発売
- 【ダイワ】カルディア SW 14000-H 2022年発売
- 大型スピニングリールを扱う注意点
- 大型スピニングリールのお手入れ方法
- 本記事のまとめ
- スピニングリールの説明を更に詳しく知りたい方は?
ロックショア向きリールスペックの見方
ロックショアゲームを快適に楽しむ上で、重要になるリールのスペックを挙げていきます。
リール番手
皆様が保持、或いは使用しているショアジギングロッドのブランクスパワーと長さによっても選択肢は変わってきますが、概ね中心番手として10000番を基準にして選択していけば、前後の番手との比較が容易になります。
ターゲットになる魚は大型青物(ブリ、ヒラマサ、キハダマグロ等々)や、大型ロックフィッシュになり、突っ込みのパワーやフッキング後の強い走りは強烈で、そのパワーと対峙するための剛性筐体・駆動部、大型ギア類、力が込めやすいハンドルノブの搭載も必要になってきます。
ギア比
ロックショアゲームは、ショアジギング同様に、高速リトリーブを主体にして、早いルアー(メタルジグ、大型プラグ)の動きが求められてきます。
また、キャスト後の素早い糸ふけ回収や、ジャークアクション後のラインスラッグ巻取りスピードによってバイトキャッチの精度も変化しますので、ハイギア(H)以上の大型ギアが組み込まれたスピニングリールを推奨いたします。
また、北国では、大型の根魚をターゲットにしたロックショアゲームも盛んで、パワーギア(PG)を搭載したリールを使用し、沖目の根からでも一気に浮かせて勝負を決めることも求められてきます。
スプールサイズ(ラインストック量)
ロッド・リールと並んで、魚と直結するする意味では、メインラインをどれだけストックしてロックショアゲームに挑んでいくかも重要になってきます。
キャストするルアー(メタルジグ・ハードプラグ等々)の重量にもよりますが、ロックショアゲームでは大型魚種を相手にしますので、著者や周辺アングラーの方々も、標準スプールにはPE4号を200m以上巻いています。
これでもアベレージ的なラインストックで、更に太めのラインを巻いている方も多数見受けられます。
過酷な環境の移動を余儀なくされるロックショアゲームでは、移動の機敏性と安全性を考慮すると、少しでも荷物は軽装になった方がよいので、リールの台数を増やすよりも、チューニングスプールやスペアスプールを準備して、使用するメインラインを調整していった方が、安全性とお財布事情にも優しくなりますね。

ドラグ性能の優劣
どれだけ剛性の高いロッドを使用していても、どれだけ強いメインラインを使用していても、大型との対峙には、相手との綱引きの掛け合いをいなしていかなければ、最悪ロッド破断、メインラインの破断に繋がります。
この相手との掛け合いで発生するベクトルを分散させてくれるのがドラグ機構になります。調整幅を最大限に活かして、魚の力が残っている場合にはラインを引き出しながら、各ギアに掛かる負荷を減らす必要があります。
ドラグ仕様も各種あり、メーカー様の最新技術が詰め込まれている部分でもあり、魚をキャッチするための優劣には、リールに搭載されているドラグ仕様・性能が重要になってきます。
大型魚種とのファイトの後には、時間の掛かり具合にもよりますが、手で触れない位の高熱が発生し、各種の駆動部にダメージを負わせてしまうところを、熱放出のよいワッシャーやシムで構築されたドラグ性能も必要です。
ドラグの強さは、最大ドラグ力(Kg)であらわされ、ドラグが耐えてくれる(MAXの締め込み時)力も確認してリールを選択する必要もあります。
カーボンマトリックスドラグ
繊維状のカーボンシートをマトリックス状に編み込み、熱分散率を上げると同時に、広いレンジで滑らかなラインの滑り出しを実現した、アブガルシア様、シマノ様はじめ、多くのメーカー様が採用しているドラグ機構です。
滑り出しの良いカーボンワッシャー採用で、より高いドラグ力を掛けることが可能です。
ヒートシンクXタフドラグ
シマノ様NEWモデルのドラグ仕様は、ヒートシンク(熱放出)ドラグをスプール下部に配置し、機械設計的に熱発生を抑制する画期的な構造です。
断熱ワッシャーと放熱ワッシャーの組み合わせで、ヒートシンクパネル側に熱を逃がす構造がとられています。
ATD(オートマチックドラグシステム)
バイト後のフッキング動作や、ファイト時の急な締め込みに、有効な力で魚をいなしてくれるダイワ様の最新ドラグ機構。
カーボン系ワッシャーに特殊なグリスを塗布し、滑り出しのよさと、ラインの滑り出すスピードに呼応してブレーキが掛かり始める最新テクノロジーは、アングラーと魚の対峙を邪魔しません。

ハンドルノブ仕様
10000番台のスピニングリールや大型リールの多くには、巻き上げパワーが伝わりやすいハンドルノブが採用されています。
ハンドルノブは、アングラーの好みや、力の入れ具合で、各々の使用しやすい形状は変わってきます。
購入されたリールに好みのハンドルノブが搭載されていなければ、各チューニングパーツメーカーからお好みのハンドルノブをチョイスするのも一つの手です。

↓↓↓下記にパーツメーカーのURLを記載しておきます。ご参考になさってください↓↓↓
10000番手以上の大型スピニングリールをご紹介
下記に①メーカー、②型式、③重量、④ギア比、⑤糸巻き量(PE4号)、⑥ドラグ仕様 ⑦総評を記載していきます。
【シマノ】ステラ SW 10000HG 2022年発売
①シマノ ②10000HG ③670g ④5.6:1 ⑤400m ⑥ヒートシンクドラグ+リジットサポート
⑦総評 シマノの最高峰であるステラにSW仕様が加わり、より強固に、より耐久性がブラッシュアップされ、全ての魚種との対峙を想定した作りと設計になっています。
ドラグには、ヒートシンクにプラスして、ベアリング2 点でスプールを支持するリジッドサポートドラグが配備され、滑らかなラインの滑り出しと放熱性が顕著に実現されています。
【シマノ】ツインパワー SW 14000XG 2021年発売
①シマノ ②14000XG ③660g ④6.2:1 ⑤400m ⑥ヒートシンクドラグ+リジットサポート
⑦総評 ステラにはない、ツインパワーのお家芸であるXリジッドローターはSWモデルになっても健在です。この効果はファイト中のドラグ滑り出しだけでなく、その後のキャストの飛距離になって表れてきます。
14000番のオーバースペックと思いがちな筐体サイズはコンパクトに収まり、強靭な心臓部の巻き上げ力で、10kgオーバーキャッチも夢ではありません。
【シマノ】ツインパワー SW 10000HG 2021年発売
①シマノ ②10000HG ③655g ④5.6:1 ⑤400m ⑥ヒートシンクドラグ+リジットサポート
⑦総評 ブリやヒラマサなど、高速で移動する青物を必要に追い回すキャストを繰り返すならば、こちらの10000番が手返しよくルアーを撃ち込めます。
使用感は、ハイエンドモデルのステラとほぼ同等、パワー感とインフィニティドライブによる巻き上げの軽さがよりよく感じられる一機に仕上がっています。
【シマノ】ツインパワー SW 10000PG 2015年発売
①シマノ ②10000PG ③650g ④4.9:1 ⑤400m ⑥クロスワッシャードラグ
⑦総評 ここで著者の愛機も紹介させていただきます。
まずは、同世代のステラとも遜色ないパワーと剛性感、そしてパワーロスを極限まで排除したX-SHIP搭載の巻き上げ力と滑らかなリーリングは、5年以上使用経過でも、メンテを重ねるたびに息を吹き返す耐久性も圧巻です。
スプール径が広いこともあり、ハイギア並みの巻取りスピードを誇ります。
【シマノ】ストラディック SW 14000XG 2022年発売
①シマノ ②14000XG ③700g ④6.2:1 ⑤400m ⑥X タフドラグ
⑦総評 最新機のストラディックに、新たにヒラマサやキハダゲームと遊べる14000XGモデルが追加リリースされました。
著者の使用感としては、見た目と相反して、インフィニティドライブ効果が前面に感じられる、スムーズさがトータル設計に表れている感想になり、オリジナルのストラディックの巻き心地を継承している使いやすさでした。
【シマノ】ストラディック SW 10000HG 2020年発売
①シマノ ②10000HG ③660g ④5.6:1 ⑤400m ⑥ヒートシンクドラグ+リジットサポート
⑦総評 キャスティング、ショアジギング、バーチカルジギングなど、バーサタイルに富んだゲームを展開できる10000番モデルになり、使用可能なシチュエーションは多種に上ります。
こちらの10000番も、オリジナルのストラディックを思わせる巻き心地が感じられ、大型相手でも、インフィニティドライブのアドバンテージで主導権を渡しません。
【ダイワ】ソルティガ 10000-H 2020年発売
①ダイワ ②10000-H ③655g ④5.8:1 ⑤400m ⑥カーボンワッシャードラグ(14枚)
⑦総評 シマノのステラとのパワー勝負は、早くからジギングに着手してきたソルティガが先を行っています。
メインギアの厚みと大きさで、キハダゲームを筆頭に、ブリから大型ヒラマサまでをターゲットに鍛えられ、ドラグからの放熱も多枚仕様効果は絶大です。
飛距離+滑らかさをとるか、こちらの絶対パワーをとるかはアングラーの好みは分かれるでしょう。
【ダイワ】ソルティガ 14000-XH 2020年発売
①ダイワ ②14000-XH ③665g ④6.2:1 ⑤500m ⑥カーボンワッシャードラグ(14枚)
⑦総評 ショアからオフショアまで、ビッグフィッシュとの対峙と、大型ルアーの操作性を主観に置かれた専用設計の大型スピニング。
最近のロックショアでも、大型のアドバンテージを得る為に、14000番を使用される方も多く見受けられます。
【ダイワ】セルテートSW 10000-H 2021年発売
①ダイワ ②10000-H ③630g ④5.8:1 ⑤400m ⑥ATD(オートマチックドラグシステム)
⑦総評 ZAIONによる恩恵を感じやすいのがこの10000番モデルです。
大型化すれば顕著に表れるローターイナーシャを、軽量ローターとG1ジュラルミン製MCタフデジギアで抑制し、14000番よりも上位の感覚です。
118cmのハイギアコントロールは、磯場を回遊する大型青物に、まさにベストマッチしています。
【ダイワ】セルテートSW 14000-XH 2021年発売
①ダイワ ②14000-XH ③635g ④6.2:1 ⑤500m ⑥ATD(オートマチックドラグシステム)
⑦総評 ハイパワーに加え、リトリーブのレスポンスが好反応を示す大型モデル。
極太PEを介して挑むロックショアゲームには、高剛質のショアジギングロッドにバランスよく組み合わせることで力を発揮します。
キャスタビリティ(遠投性)・ハイトルク・リトリーブスピードを最高バランスの形に整わせながら組みあがっています。
【ダイワ】カルディア SW 10000-H 2022年発売
①ダイワ ②10000-H ③645g ④5.7:1 ⑤400m ⑥ATD(オートマチックドラグシステム)
⑦総評 手に入れやすい価格・高剛質・耐久性と、アングラーがリールに求める要素を加味してリリースされたショアジギングのバーサタイルモデルです。
剛質設計のフルメタルによるモノコックボディは、ピニオンギアの支持精度を上げ、各細部にわたる剛性と気密性を同時にアップさせていますので、メインテナンスの入れ方次第で、長期にわたって性能を維持出来るでしょう。
【ダイワ】カルディア SW 14000-H 2022年発売
①ダイワ ②14000-H ③640g ④5.7:1 ⑤500m ⑥ATD(オートマチックドラグシステム)
⑦総評 ヒラマサやマグロまでをターゲットにおいて選択されたい方はこちらの14000番が適正です。
筐体サイズは10000番と同一設計で、ラインストックを上げたスプール番手が採用されたモデルになり、極太PEでロックショアに安心感を持って挑めます。
パワー勝負でも力負けしないEVA大型ラウンドノブも採用され、万全の態勢で大型魚種と対峙出来ます。
更に気になる大型スピニングリールが御座いましたら、下記↓↓↓↓のECサイトから検索頂ければ、お気に召すリールが見つかるかも知れません。
大型スピニングリールを扱う注意点
リールの扱いやスピニングリールを使い熟している方は熟知されていると思いますが、念のため下記に箇条書きで注意点を羅列して行きます。
・リールを地べたや岩の上に直接置かない⇒リール表面へのキズ発生や、最悪の場合、砂や小石を巻き込んで、駆動部に侵入し、スプールやギアの破損に繋がります。
重量があるリール群ですので、打痕キズに加え、圧痕キズも発生してしまいます。
・リールを落下させない⇒最近のリールは軽量化され、落下衝撃に強くなったと言われても、表面に出来たスクラッチ(小さいキズ)や金属クラック(欠け)が継時劣化して、目に見えない内部で進行していきます。それが、次の衝撃やファイト中の力の掛かりで破損に至るケースも少なくありません。
・リールの水中落下も極力避ける⇒ロッドにセットした状態で、落下させてしまうケースが多々ありますが、極力注意するようにしましょう。特に、海水への落下は、ソルト対応でもダメージが大きいので、直ぐ真水で洗浄することをおすすめします。
以上は、ベイトリールでも同様ですので、精密機械を扱っている気持ちで接していきましょう。
大型スピニングリールのお手入れ方法
先にも述べたように、リールは完全なる精密機械です。高価になればなるほど、大型に成ればなるほど精密具合や精度が増していきます。
著者の私は精密機器の設計開発を本業としておりますので、その観点から最低行いたいお手入れ方法をご紹介します。
実績としては2007年式メタニウムと2003年式ツインパワーは、今だメインフィッシングギアとして現役で活躍してくれています。
では、以下に箇条書きで説明していきます。
・メンテナンス頻度は釣行時毎回行います。例えば、3日連続で釣行する場合、1日毎行うようにしましょう。この積み重ねが、高価なリールを正常な状態で維持するコツです。ロッドも同じです。
・ドラグを緩めてスプールを外します。その後、手で分解出来る箇所は、しっかり分解してから真水(無ければ水道水)で洗浄します。
・その後、日陰干しで完全乾燥させます。日向は厳禁です。急激な水分蒸発で、水に含まれているカルキやカルシウムが部品上で結晶化してしまい、固着や異音の原因になります。また、固着していた異物が剥がれ落ちて、ベアリング内部やギア類に噛みこみ、動作不良の原因にもなります。
・乾燥後、綿棒を使って、細部やベール周辺、回転部を乾拭きしますが、けば立った糸くずは内部に残さないように注意が必要です。
・乾拭き後、リールメーカー純正のグリスとオイルで注油を行います。高速回転するシャフトを支持する両ベアリング(スプールシャフト含む)にはオイルを注油、ハンドルノブや低速回転部はグリスを塗布するようにしましょう。狭い箇所には、ティッシュペーパーやピンセット先端に少量付けて回転部を回してオイルを送り込みます。いずれも、油膜が出来る程度のほんの少量にします。注油しすぎると、逆に異物やゴミを呼び込んでしまいます。
・ラインローラー部(内部にベアリング有)は、綿棒や細く絞ったティッシュペーパーで綺麗に乾拭きだけにします。この部分は、一番外に面している部分ですので、先にも述べたように、注油してしまうとゴミや異物を呼び込み、かみこんでしまいますので、注油は要注意です。
・その後、元通りに組み上げて、回転部を回して、異常が無ければ終了です。その後はリール収納ケースや個別の収納BOXに保管し、ゴミの付着を防ぎましょう。
ばらして、組み上げる自信がない方は、スマホなどで動画を取りながらばらして、逆の手順で組み上げれば問題ありません。

下記に、各メーカー様の純正注油セットを紹介いたします。
ダイワ純正注油セット
シマノ純正注油セット
アブガルシア純正グリス
アブガルシア メンテナンスキット
本記事のまとめ
今回の記事では、10000番台の大型スピニングリールの詳細を紹介してきました。
①ロックショア向きリールスペックの見方
②ハンドルノブ仕様
③10000番手以上の大型スピニングリールをご紹介
④大型スピニングリールを扱う注意点
⑤大型スピニングリールのお手入れ方法
以上をご参考になって頂き、自身に適した10000番台のスピニングリールを選択頂ければと思います。
スピニングリールの説明を更に詳しく知りたい方は?
ページ最下部に「お問い合わせ」項が御座いますので、そちらからご連絡頂ければ、少々お時間を頂いた上で、調査、確認後にご回答いたします。
それでは、このブログをご覧になって頂いた皆様が、よりよいフィッシングギアを購入されて、自然と楽しく遊んでくださる事を願って、次回の商品紹介の記事執筆に入らせて頂きます。楽しみにお待ち願えれば幸いです。
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