今回北の住人では、トラウトを狙う釣りで、自然渓流や小河川、エリアや管理釣り場で扱いやすく、キャスト性能が高いベイトフィネスリールを18選ご紹介していきます。
今般、トラウトゲームの人気沸騰もあり、各社様からフィネス対応としてカスタムされた、高性能なベイトリールが多数リリースされています。軽量コンパクトなルアーをベイトリールでキャストするためには、軽く滑らかな回転性能と、スプールの軽量精度が重要になります。
ダイワ、シマノ、アブガルシア他、各リールメーカー様は、軽量ルアーやフィネスリグをストレスなくキャスト出来るように、各種の技術革新を行い、以前とは比較にならないほどフィネスゲームに対応出来るベイトリールがリリースされています。
今記事では、トラウト釣りでベイトフィネスリールを使用するメリット、スプール性能の見方、型番の選び方、その他駆動機構の特徴を踏まえながら、各種紹介して参ります。
是非最後までご覧いただき、ご購入の参考にしていただければ幸いです。
トラウトゲームでベイトリールを使用するメリット
スピニングリールとベイトリールを比較したときに、大きなアドバンテージを得ることが出来る点は、太いラインを使用出来るところです。
スプールの回転性能を利用し、スプールからラインを押し出してルアーをリリースするため、キャスト力やラインの細さ、ルアーの重さは影響しにくくなります。
そして、ベイトリールを扱う風情というものもアングラー冥利になっているのも確かなことです。カッコイイというのもベイトリールを使用する理由にあってもよいでしょう。
デメリットは何!?
ベイトリールでのキャスティングの大きな弱点は「バックラッシュ」といったライントラブルの発生です。バックラッシュはラインがロッドから放出されていくスピードよりも、スプールの回転が速い場合に発生（スプール上でラインが団子になり絡まる）します。
しかしこの状況も経験と時間が解決してくれ、ベイトリールでのキャスト感は爽快なものに変化していきます。
そして、このバックラッシュの発生を制御してくれるのが、ベイトリールに搭載される各種のブレーキ機構です。
ブレーキの種類・特性・精度
トラウト釣りをベイトリールで成立させるためには、キャスト操作と精度、手返しを上げていかなくてはなりません。ここで重要になってくるのが、ブレーキの種類・特性・スプールの回転精度になります。
ベイトリールのブレーキ機構の種類は、大きく3つの種類に分類されます。それぞれ、制動や特性、見合った釣りがあり、選択したベイトリールにどの種類のブレーキが搭載されているかが重要になってきます。
各種のブレーキ特性について、下記に説明を加えながら記載していきます。
マグネットブレーキ（MGブレーキ）
・ベイトリールのサイドボディーに、全周、或いは飛び石、左右独立でマグネットがユニットとして配置され、スプール側の磁性体に対して微弱なブレーキをかけています。
・外側にはダイヤル式のレバーが設置され、このユニットとスプールの距離を変化させることで強弱の調整が出来るようになっています。
・また、マグネットの設置位置や個数でもブレーキ調整が可能です。
遠心ブレーキ（SVS）
・スプール外側に、回転する遠心力によって外に広がるブレーキシューが搭載されており、初速、ピーク時、着水前と、スプール回転の速度でブレーキの掛かり具合が変化します。
・メーカー様によってブレーキシューの開き方、形状、個数などは異なりますが、概ね構造は共通です。
・初速からピーク時はシューが全開で開き、スプール回転を制御してくれています。
DCブレーキ
・側面ユニットにコイル回路を内蔵し、ICチップに記憶されたブレーキプログラムで、飛距離、重量などの条件毎に外側ダイヤルで調整します。
・一昔前の自転車のダイナモライトを想像頂ければ判りやすいと思いますが、チップ基盤へはスプール回転によって発電供給されます。
・近年人気を誇るシマノのブレーキで、細かな調整が可能になり、軽量リグの操作性も抜群です。
DCブレーキの種類もあるよね？
4×8DC ⇒内部調整の4モードと外部調整の8段階の組み合わせを外部ダイヤルで調整出来ます。
最新のエンコーダー制御で、価格は高価になりますが、その分微分され、細かいエンコードでスプール回転数を制御できます。
I-DC5 ⇒内部調整の3モードと外部調整の5段階の組み合わせを外部ダイヤルで調整出来ます。
シマノ様のDCユニット搭載のベイトリールの中では、多機種に渡って採用されているエンコードシステムです。
I-DC4 ⇒オーソドックスなパターンのブレーキパターンが記憶され、外部ダイヤルで4段階に調整出来ます。
上記グラフでも判りますが、DCブレーキは、キャスト初期まではノンブレーキで制御され、スプール回転がピークに達したのちに、設定したブレーキモードで自動サミングされながら回転が落ちていく電子機構です。
型番（大きさ）の見方・選択は？
リールの型番として100番台以下のベイトリールをおすすめします。全体が小型化されることで、同時にスプールも軽量化されております。ハイスペックの小型ベアリングでスプールが支持されていますので、ルアーの重量とライトなキャスト力でスプール回転が可能になります。
リールメーカー様にもよりますが、リール名称や型番に「フィネス=finesse=BFS」と名称が付けられたリールを選択頂ければ間違いはありません。スプールの大きさや肉の厚み、ブレーキ搭載位置の改善、また糸巻き量も制限していることで、スプール全体の重さが制御されています。
トラウト釣り向きベイトフィネスリール18選のご紹介
ここからは、上記までの説明を加味した、トラウトゲームに適したベイトフィネスリールを厳選して紹介していきます。メーカー別に分類しながら、①重さ、②スプールサイズ（径 mm）、③ブレーキシステム、④操作性と総評を記載していきます。
ダイワのベイトフィネスリール
【ダイワ】シルバークリーク AIR TW ストリームカスタム 2021年発売
①170g ②28mm ③ストリームトラウトブレーキチューン（MGブレーキ）
④操作性と総評 ダイワ社が総力を挙げて、ネイティブトラウトゲームにおけるベイトフィネスとしてリリースしたモデルです。専用G1ジュラルミン製ストリームトラウトブレーキチューンスプール搭載し、軽量ルアーキャストやピッチングでも、安定したブレーキの効果を体感できます。キャストアキュラシーが格段に高いベイトリールです。
【ダイワ】スティーズ AIR TW 500H/HL 2019年発売
①135g ②28mm ③エアブレーキシステム（MGブレーキ）
④操作性と総評 超小口径、且つ超軽量のAIRスプール搭載し、1g台のルアーや極小フィネスリグもキャスト可能になった新基準ベイトフィネスリール。バックラッシュの発生頻度が大幅に下がり、トラブルフリーの手返しアップが期待できます。瞬発力が高い操作性は圧巻です。
【ダイワ】アルファス AIR TW 7.1/8.6 2021年発売
①160g ②28mm ③エアブレーキシステム（MGブレーキ）
④操作性と総評 ベイトフィネスにおける最新機構を全て搭載し、軽量スプールがブラッシュアップして追加されたベイトフィネスモデル。バックラッシュが制御されながらも、ストレートキャストでの驚きの伸び具合と、ブレを出さない直線的な精密キャストが体感できると思います。
アブガルシアのベイトフィネスリール
【アブガルシア】ZENON LTX R/L 2022年発売
①150g ②30mm ③IVGB-4（MGブレーキ）
④操作性と総評 スピニングモデルのＺＥＮＯＮの操作性と軽量感、精密機構が継承されたベイトフィネスリール。特筆なのは低イナーシャを実現させる超軽量φ30ｍｍ径ベイトフィネス専用スプールと、ピニオンサポート構造でスプール回転とブレーキの安定性を増加させているところです。外装ハード面にもこだわりを見せ、スプールとレベルワインド間の導入角を狭めたことでライン放出がスムーズになり、軽量級ルアーを違和感なくキャストできる、管理人イチオシのベイトフィネスモデルです。
【アブガルシア】LX992Z R/L 2020年発売
①160g ②33mm ③ゼロブレーキシステム（MGブレーキ）
④操作性と総評 ベイトフィネスでは一歩先を行くアブガルシアが考案する、マグネットブレーキとセラミックスーパーフリーの相乗効果で、爽快なキャストフィールとアキュラシーが実感できます。
価格以上の操作性と軽量ルアーのキャスト性能は、初見の方でも頷ける一機でしょう。
【アブガルシア】REVO ULTRACAST BF8 右巻き/左巻き 2020年発売
①175g ②32mm ③マグトラックスIII（MGブレーキ）
④操作性と総評 トラウトゲームだけでなく、超軽量リグを扱うライトソルトにも対応できるベイトフィネス仕様。余分なハード部を搭載せずに、徹底的に軽量化されたスプールと、マグトラックスブレーキとの相性は、フラッグシップを思わせるのキャスト感を保持する操作感です。
【アブガルシア】Revo ALC-BF7 2016年発売
①141g ④32ｍｍ ⑤マグトラックスIII（MGブレーキ）
⑥操作性と総評 調整幅の広いマグトラックスIIIブレーキシステムを搭載し、ルアーの重さに乗じて即座にブレーキチューンを施すことが出来ます。テスト実釣では、1.5gのスプーンも難なくキャスト出来、遠投にも対応できるため、アングラーのテリトリーを広げてくれるベイトフィネスモデルです。
テイルウォークのベイトフィネスリール
【テイルウォーク】FULLRANGE BF 81 R/L 2018年発売
①165g ②34mm ③2点式ブレーキユニット（遠心ブレーキ）
④操作性と総評 ローダウン化と良好なパーミング性が重なり、非常にキャストがしやすいベイトリールです。スプール肉抜きから軽量化を実現し、ブレーキユニット、ベアリング込みの自重で9gに仕上げられています。また、2点式遠心ブレーキユニットは、ブレーキフィーリングも抜群で、キャスト抵抗が強い軽量クランクでもバックラッシュは激減します。
【テイルウォーク】FULLRANGE Avail CUSTOM AC-F8/AC-F12 2021年発売
①173g ②34mm ⑤マグネットブレーキシステム
④操作性と総評 Avail社製マイクロキャストスプール×オリジナルマグネットブレーキシステムの組み合わせは、更に小型のルアーキャストを確実なものにしており、気持ちよくキャストを繰り返し出来ることで、ネイティブ・エリアともに抜群の相性をみせます。螺旋上のレールの上に配置されたマグネットをスライドさせることで、ブレーキ力をイージーに調節することができる操作性の高いモデルです。
メガバスのベイトフィネスリール
【メガバス】RHODIUM(ロジウム) 63R/L 2018年発売
①200g ④32mm ⑤AIRブレーキシステム（MGブレーキ）
④操作性と総評 メガバスがチューンしたバックラッシュを極限まで低減化させるAIRブレーキシステムは、マグネットブレーキとして精度の高さと軽量ルアーキャストの抑えが際立ちます。超軽量インダクトローターと超々ジュラルミンSVスプールの相乗効果で、４gの軽量ルアーをストレスフリーで撃ち込むことが出来る精度の高さを見せてくれます。
シマノのベイトフィネスリール
【シマノ】カルカッタコンクエスト BFS HG 2023年発売
①195g ②29mm ⑤NEW FTB（MGブレーキ）
⑥操作性と総評 ベイトフィネスゲームに対しての実力は、既に先代モデルで実証されていますが、今モデルでは新たにMGLスプールⅢが搭載されました。これにより、素早いスプール回転の立ち上がりとオールマシンカットのボディーバランスの相乗効果で、抜け感の鋭さが高次元でブラッシュアップしています。各所での売り切れ必須は免れない人気モデルですので、ご予約はお早めにおすすめします。
【シマノ】アルデバラン BFS R/L 2022年発売
①130g ②29mm ⑤NEW FTB（MGブレーキ）
⑥操作性と総評 搭載されるNEW FTBは、ブレーキユニットの可動範囲に幅を持たせたことで、幅広いブレーキセッティングを施し、軽量ルアーのキャスト操作も難なく熟すベイトリールとして生まれ変わっています。1g前後のスプーンやスピナーの軽量ルアーで、爽快なキャストを繰り出しながらトラウトゲームを楽しむことが出来ます。ギア比もお好みに応じてチョイス出来ます。
【シマノ】アルデバラン MGL 30/31 HG 2018年発売
①シマノ ②30/31 ③135g ④32mm ⑤SVS ∞（遠心ブレーキ）
⑥操作性と総評 NEWマグナムライトスプールの実力は明白で、スプールの軽い立ち上がりを利用し、軽量ルアーの遠投が可能になりました。軽量ルアーの重量でも即座にMAXモードへ加速し、キャストの抜け感と終いの減速も忠実に再現し、大幅なバックラッシュの減少に成功しています。
【シマノ】SLX DC XT 70/71 HG 2022年発売
①195g ②33mm ③I-DC5ユニット（DCブレーキ）
④操作性と総評 I-DC5をインストールしたことと、最新鋭マグナムライトスプールⅢが採用されたことで、DCブレーキでのフィネスゲームの弱点を克服し、キャストの振りぬけ感と、それに伴った弾道のスピードコントロールが容易になった最新のベイトフィネスリールです。トラウトゲームだけでなく、ソルトでのライトゲームのスムーズさも手に入り、バーサタイルに活用できるベイトフィネスリールです。
【シマノ】スコーピオン BFS XG R/L 2017年発売
①165g ②32mm ③NEW FTB（MGブレーキ）
④操作性と総評 みなさまお馴染みのスコーピオンシリーズからのベイトフィネス仕様。FTBも採用され、フルキャストからピッチングなどのテクニカルキャストにも対応し、魚へのアプローチの幅が広がっています。
【シマノ】ブレニアス RIGHT 2014年発売
①200g ②32mm ③シマノバリアブルブレーキシステム（遠心ブレーキ）
④操作性と総評 トラウトアングラーの方々には、注目を浴びているベイトフィネスモデル。ブレニアスは、軽量ルアーに対応し、超々ジュラルミンスプールをさらに肉抜きし、軽量化と回転性能がアップしています。
【シマノ】SLX BFS XG R/L 2021年発売
①170g ②32mm ③FTB（MGブレーキ）
④操作性と総評 フィネスゲーム初見の方や、これからトラウトゲームをベイトリールで楽しみたいかたには是非、当リールで基本のフィネスゲームを楽しんで頂きたく思います。シマノ中軸ベイトリールのSLXのベイトフィネスモデルですので、他ゲームで手慣れた方もトラウトゲームに応用がしやすい専用FTBと、ブレーキユニットの軽量化で小型ルアーをストレスなくキャストできます。
【シマノ】SLX DC HG 70/71 2022年発売
①200g ②33mm ③NEW I-DC4（DCブレーキ）
④操作性と総評 最後にご紹介するベイトフィネスリールは、今記事紹介機の中から、管理人が最もオススメしたい最新のSLX DCです。独自に開発された新DCブレーキ制御は、サミングもほぼ必要なく、ベイトリールの概念を新たに覆すブレーキ制御になります。トラウトゲームはもちろんのこと、ノーシンカゲームや樹脂ルアーのキャストも難なく熟してくれる、ビギナーの方からベテランの方までを納得させる実力に仕上がっています。
更に気になるベイトフィネスで使用いただけるベイトリールが御座いましたら、下記↓↓↓↓のECサイトから検索頂ければ、お気に召すリールが見つかるかも知れません。
ベイトフィネスリールの操作における注意点⇒重要です！
まず最初に述べたいことは、スプールの変形、金属破壊、スプールシャフトの歪み、ベアリングの破損に気を付けて頂きたく思います。
ベイトフィネスリールのスプールとシャフト、それを支持するベアリングユニットは、回転を滑らかにするために、硬質金属を採用しながらも、スプールの肉抜き、肉薄、周辺軽量素材に気を配り、設計製作されています。
PEライン使用時の無理な張力（根掛かり時の不用意な引っ張り、リール特性に見合わない重量のルアーキャスト）が加わると、使用される金属の性質によっては、一番弱い箇所に無理な荷重が加わり、バランスが崩れるところか、ユニット破損に至ってしまいます。
修理依頼でよくあるのが、加圧によるスプールの歪みが大半です。事情を確認すると、ショックリーダーを使用せず、ＰＥライン直結によるメインラインからの負荷増、ブレーキ調整時のスプール落下が多くを占めます。
リール筐体とスプールユニットは、魚とのファイト荷重は十分加味されて設計されていますが、ベイトフィネスリールモデルは、精密機械構造となり、瞬発的な外力や継続的な偏心による回転には弱いのが特徴です。
取り扱い説明書にも記載されていますが、注意点を守り、いつまでも爽快なキャストが維持できるように使用していきましょう。
本記事のまとめ
今回の記事では、ベイトフィネスリールの詳細を紹介してきました。
今記事では、
①トラウトゲームでベイトリールを使用するメリット
②デメリットは何!?
③ブレーキの種類・特性・精度
④型番（大きさ）の見方・選択は？
⑤トラウト釣り向きベイトフィネスリール18選のご紹介
⑥ベイトフィネスリールの操作における注意点⇒重要です！
として纏めてまいりました。
以上をご参考になって頂き、自身に適したベイトフィネスリールを選択、購入頂ければと思います。
リール説明を更に詳しく知りたい方は？
ページ最下部に「お問い合わせ」項が御座いますので、そちらからご連絡頂ければ、少々お時間を頂いた上で、調査、確認後にご回答いたします。
それでは、このブログをご覧になって頂いた皆様が、よりよいフィッシングギアを購入されて、自然と楽しく遊んでくださる事を願って、次回の商品紹介の記事執筆に入らせて頂きます。楽しみにお待ち願えれば幸いです。
コメント