アジングやエリアトラウトゲームなどに使用され、繊細、且つセンシティブなバイトキャッチ、軽量ボディーが織りなすリトリーブバランスに拘りを求めるアングラー様に人気の高い1000番のスピニングリール。近年は、ダイワ、シマノ他、各メーカー様のハイエンドモデルにもラインナップされる程ニーズが高くなっています。
今回北の住人では、1000番スピニングリールの人気の理由と特徴、選び方に加えて、各アングラー様に人気の高いおすすめの1000番スピニングリールを厳選して15選ご紹介して参ります。多種に渡ってラインナップされる1000番サイズのスピニングリールから、アングラー様がご自身のフィッシングスタイルに見合ったスピニングリールをチョイスされやすいように、メインターゲット(狙い)にする魚種、各種の釣法とそれに見合った選び方も解説していきます。
是非最後までご覧いただき、ベストなスピニングリールをチョイス出来るよう、参考にされて頂ければ幸いです。
1000番スピニングリールのニーズが高まりつつある理由
何故、今、1000番台なのでしょうか。
その理由は、各種のルアーフィッシングがフィネスにシフトし、最軽量になるルアー・リグのメソッドが確立されつつあるという点にあります。軽量感、或いは浮遊感を漂わせ、ナチュラルな動きを魚に見せていく事で、自然な捕食反応を高めることが釣果アップの近道になります。上物狙いのフカセ釣りを想像していただければ想像が付きやすいかと思います。
ライトゲーム、エリアトラウトでも同様に、人気の高まったルアーフィッシングで魚がスレはじめ、多くのアングラーが並ぶ中でも、スレた魚を如何にしてキャッチしていくかに焦点は絞られてきます。そのためには、超軽量リグやルアーを投じることが出来るスピニングリールが必要になってくるのです。
1000番スピニングリールの特徴
一昔前までは、1000番のスピニングリールのラインナップは、各メーカーのハイバリューモデルや海外高コスパ製品に絞られていました。お子様や女性の手の大きさでも容易に扱うことが出来るサイズと重量で、ファミリーフィッシングやアウトドアで、遊び感覚の釣りで多用されることが多い番手でありました。
【軽量リグ・ルアーのキャスト能力】
近年ニーズの高まりを見せている理由は、軽量リグやルアーのキャスト性能にあります。リール本体のサイズに伴ったスプールサイズにより、スプールから放出されたラインとバッドガイドの入射角が抑えられることで摩擦係数が下がり、キャストパワーがルアーに伝わる効率が高くなることで、キャスティングリールとしての位置付けが高くなってきました。
【軽量リグ・ルアーのキャスト効率】
ベイトリールと異なり(ベイトリールはスプール回転性能によるラインの送り出し)、スピニングリールのライン放出量は飛行慣性力に比例して高くなるため、軽量物をより効率的に前進させることが出来、慣性運動の力を阻害しないライン放出構造を保持する1000番のスピニングリールに人気が集まりだしました。
【スプール精度の向上】
更には、各リールメーカー様の企業努力により、スプール材質の見直し、エッヂ角度の微調整や加工精度の向上によるライン放出ループも技術確立され、以前と比較すると、キャスト性能は比較にならない程レベルアップしています。
【デッドスローリトリーブ】
フィネスゲームの真骨頂であるデッドスローのリトリーブ性能も、1000番スピニングリールが持つ大きなメリットです。リグやルアーの軽量具合で、早くなってしまいがちなリトリーブスピードも、小型のスプール、ドライブギアの最小化による少ない巻取り量で、意識することなく、デッドスローによる攻略も可能になってきます。
【巻き上げパワーの進歩】
そして、特筆すべきポイントは巻き上げパワーの大幅な向上です。以前は非力であった1000番のスピニングリールも上位番手と同様に、ドライブギアの材質構成と拡充、シャフト類の剛性化、筐体材質の高耐久性化が図られています。
以上のように、今般の1000番クラスのスピニングリールの性能は、以前とは比較にならないのが実態になり、人気が出るのも頷けてくるでしょう。リールの性質自体が、簡易的な扱いから機能性を求める実用機にシフトしているのも近年の大きな特徴でしょう。
1000番スピニングリールの釣種への適性
1000番サイズのスピニングリールは、ライトスペックの魚類、その中でも繊細な誘いや攻略が必要になる釣りやルアーフィッシングでの適性が高くなります。ハードファイトを楽しむよりも、センシティブ、且つテクニカルに楽しむ釣りの操作性を有しています。ライン(細い糸)を駆使しながら、センシティブなバイト(アタリ)を拾う釣りに適性を見つけていきましょう。
ソルトライトゲーム
【ヒイカ(テクビイカ)エギング】
ヒイカエギング専用ロッド含め、コンパクトなキャステイングロッドを使用したヒイカエギングにもベストなタックルバランスを見せます。ライトラインを使用して、ヒイカを足元で狙うショアティップランでも取り回しよく操作出来ます。
【ライトゲーム(メバリング・アジング等】
2000番スピニングリールでライトゲームを極めたアングラー様や、バイトキャッチ精度を追及したタックルに強いこだわりを持つアングラー様にも1000番のスピニングリールはおすすめです。通常サイズ狙いのアジングだけでなく、豆アジを含めた釣果を期待するアジングにも好適性です。
もちろん、ボトムレンジをセンシティブに攻略していくランカーメバル狙いもOKです。近年のパワー仕様、巻きの繊細さを活かして、大型特有のショートバイトを拾っていきましょう。
フレッシュ(淡水域の釣り)ゲーム
【ワカサギ釣り】
湖や池でのボートからのワカサギ釣りには1000番クラスのスピニングリールが必要です。季節や水温により深場に落ちているパターンが多々ありますので、スピニングリールのラインストック量を活かした全層攻略で釣果を上げていきましょう。
時折、針に喰い付いたワカサギに大型トラウトがヒットしてきますので、その際も細糸を保護するリールのドラグが役に立ってきます。
【ハゼング】
クランクベイトを投じて誘っていく、通称”ハゼング”にも対応する番手です。
使用するルアーは超小型になるクランクベイト他、軽量ジグヘッドになりますので、1000番サイズのスプールサイズを活かして、ストレスのない手軽なキャストで楽しめます。
【エリア・渓流トラウトゲーム】
エリアや自然渓流に放たれて時間が経過したトラウトのバイトは弱く、鼻先寸前でルアーを見切ってしまいます。触る触らないの極小バイトに対し、こちらは1000番スピニングリールの感度で見切っていきましょう。
1グラムクラスのスプーンやフェザースティック、小型クランクを飛距離抜群に対岸まで投じることが出来、釣果アップのギアとしてトラウトアングラーにこそ人気最大の番手です。
1000番と2000番の比較では、より小さなバイトをキャッチしていく上で、重要な分岐点になってきます。1000番スピニングリールの利点は、ベール・スプール・ローター、内部のギアを主体にする駆動機関を一体にする固体感度です。究極のライトフィッシングにこそ生きてくる最少番手が1000番です。
1000番スピニングリールの選び方
1000番のスピニングリールは、ライトウェイトの仕掛けやルアー・リグのキャストに多くのメリットを保持しています。専用に特化されたスピニングリールから汎用モデルまでラインナップされていますが、購入時には迷われてしまうことでしょう。
ここからは1000番スピニングリールの選び方を解説して参りますので、チョイスのご参考にされて頂ければと思います。
専用モデルから選ぶ
アジングをはじめとしたライトゲーム専用、トラウトゲームを専用にしたエリア特化モデルなど、ゲームの特性に合わせてメーカーチューンが施されたリールがラインナップされます。
どちらのゲームも極小バイトキャッチと超軽量ルアーを操作性を必要としますが、ソルトとフレッシュの使用環境下での違いがあり、防腐性能や搭載ベアリング仕様が顕著に区別され、リトリーブ性能の維持にも響いてきます。長期使用や初期性能を維持されたい方は、各種の専用モデルのチョイスをおすすめします。
汎用モデルから選ぶ
各種の釣り、ルアーフィッシングに多用されたい方は、専用モデルよりも汎用モデルのチョイスがおすすめです。1000番スピニングリールを使用される多くのアングラー様は、アジングとライトゲームで兼用される方も多く、交換用スプールを複数準備し、種類や太さの異なるラインを巻いて、用途に応じた使い方をしています。
また、汎用としてラインナップされる多くのモデルはソルト仕様が施されていますので、洗浄等のメンテナンスをしっかり行うことで、どちらの水域でも長期に渡ってよい働きを見せてくれます。
ギア比を確認する
前述でも述べたように、1000番スピニングリールの強みは、自然なハンドル回転スピードによるデッドスローなリトリーブが出来る点です。ノーマルギアでも十分スローになりますが、更にスローなリトリーブを極められたい方は、パワーギア≒スローギア(型式表記: P・PG)のチョイスが釣果アップに結び付くでしょう。
スプールタイプで選ぶ
スプール仕様には、ノーマルスプール(型式への表記はなし)とシャロースプール(型式S表記)がラインナップされます。シマノ様のステラには、SSPGのスーパーシャロースプールがラインナップされ、細糸を巻きたい場合も下糸が不要になります。ラインの節約や劣化の判断も付きやすくなり、実に理にかなった便利な仕様です。
1000番スピニングリールおすすめ15選のご紹介
ここからは、多くのアングラー様におすすめしたい1000番のスピニングリールを、ランク別≒価格帯別に分類してご紹介して参ります。ご自身が納得頂けるスピニングリールをご確認されてみて下さい。
それぞれのリールの仕様別ラインナップも記載して参りますのでご参考にされて下さい。
ミドルスペックのスピニングリールご紹介
【アブガルシア】REVO SP Beast REVO SP Beast 1000S 2023年発売
ロケットラインマネジメントシステムが採用され、スムーズなライン放出性能を保持します。
レボシリーズ独自のベール開放角により、バッドガイドをラインがスムーズに通過でき、軽量リグ・ルアーの飛距離も確保してくれます。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.1
③最大ライン巻き取り長:64cm
④重量:181g
【アブガルシア】REVO MGX THETA Revo MGX THETA 1000S 2020年発売
フリクションフリーの採用により、軽い巻き上げを実現したフィネススタイルモデル。
ソルトシールドも搭載され、淡水域のトラウトゲームと共に、耐久性とコストパフォーマンスの高さを見せてくれる小型スピニングリールです。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.2
③最大ライン巻き取り長:63cm
④重量:163g
【シマノ】ヴァンフォード C2000S 2020年発売
1000番のボディーサイズに2000番のスプールが組み合わされた異色の小型モデル。繊細な釣りに対応するフィッティングと感度性は、ルアーフィッシング専用開発機としての賜物です。多くのライトターゲットを手中に納め、エリアアングラー、アジングアングラーが多用するほど人気を博しています。
①1000番ボディー+2000番ローター+シャロースプール
②ギア比:5.1
③最大ライン巻き取り長:69cm
④重量:150g
【シマノ】カーディフ CI4+ 1000S 2018年発売
カーディフには、ノーマルギアとハイギアがラインナップされますが、今記事でのおすすめはノーマルギアになります。エリアトラウトゲームでのリトリーブコントロールに優れ、大型トラウトのヒット時でも、リジッドサポートドラグの安定性を感じることが出来ます。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.0
③最大ライン巻き取り長:66cm
④重量:170g
ハイコストパフォーマンスモデルのスピニングリールご紹介
【アブガルシア】REVO ALX THETA Revo ALX THETA 1000S 2020年発売
デュラメタルワンピースボディとフリクションフリー、高強度アルミ製ギアの組み合わせで、高効率な巻き感度を実現したライトゲーム仕様。ロケットラインマネジメントシステムのライン放出性を活かして、超軽量のジグ単キャストもしっかり熟せます。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.2
③最大ライン巻き取り長:63cm
④重量:190g
【ダイワ】月下美人 MX LT1000S-P 2018年発売
ライト&タッチ仕様がいち早く採用され、ライトゲームに特化した元祖ハイバリューライトソルトモデル。
エアローターとタフデジギアの搭載による長期の回転性能、LC-ABSスプールによるライン放出性の高さで、センシティブな攻略を可能にしてくれます。
①ノーマルモデル+シャロースプール+パワーギア
②ギア比:4.8
③最大ライン巻き取り長:60cm
④重量:190g
【ダイワ】月下美人 X LT1000S-P 2020年発売
月下美人Xが更に細分化され、エアベールとロングキャスト-ABSでキャストの快適性が増したジグ単推奨モデル。
アジング、メバリングのエントリーモデルとしても、納得のいく価格帯に落ち着いています。ライトゲームにトライされたいアングラー様には是非おすすめしたいモデルです。
①ノーマルモデル+シャロースプール+パワーギア
②ギア比:4.8
③最大ライン巻き取り長:60cm
④重量:195g
【ダイワ】カルディア フィネスカスタム FC LT1000S 2021年発売
フィネスカスタムを纏った人気モデル。他機種との比較でも、本体重量は170gと軽量クラスに入り、お子様や女性でも手易く扱える高機能モデルです。ライトゲームやエリアゲームのカテゴリーにおいてもバーサタイル感抜群になり、各種の釣法に多用出来る人気モデルです。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.1
③最大ライン巻き取り長:64cm
④重量:170g
【ダイワ】フリームス フィネスカスタム FC LT1000S 2021年発売
上記紹介カルディアと同系列の釣法やターゲットを共通するハイコストパフォーマンスモデル。
手返しと操作性の良さからトラウトアングラーにも人気のモデルです。どの世代でもシマノのナスキーと比較の対象になりますが、カルディアと共に進化が止まらない人気モデルです。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.2
③最大ライン巻き取り長:64cm
④重量:180g
【シマノ】ミラベル 1000 2022年発売
ヴァンキッシュの血統から得られるMGL仕様も採用され、最新型式としての新たな地位を気付いている新型モデル。1000番と言えども、ボディーに新素材のC14+同時採用され、小型に加えた更なる軽量化のキャスト性能を引き出せます。
①ノーマルモデル
②ギア比:5.0
③最大ライン巻き取り長:66cm
④重量:175g
【シマノ】ナスキー 1000 2021年発売
ナスキーにも1000番がラインナップされ、HAGANEギアの耐久性と滑らかさを活かして、スムーズで軽い操作性を実現してくれます。ステラの地脈を受け継ぐ軽やかな巻き出しも継承され、この価格帯にして、多くのアングラーが認める高性能モデルです。
①ノーマルモデル
②ギア比:5.0
③最大ライン巻き取り長:66cm
④重量:205g
【シマノ】アルテグラ 1000 2021年発売
ミドルスペックモデルへの通過基準となるアルテグラも、先代モデルとは比較出来ない進化を遂げています。マイクロモジュールギアⅡ、ロングストロークスプール、サイレントドライブ、Xプロテクトなど、上位モデルに搭載されるテクノロジーを思う存分体感出来ます。
①ノーマルモデル
②ギア比:5.1
③最大ライン巻き取り長:64cm
④重量:180g
ハイエンドモデルのスピニングリールご紹介
ライトゲーム、エリアトラウトエキスパートアングラー様に人気の高いハイエンドモデルは、各メーカーの技術力が高密度に詰め込まれる精密機械です。
【アブガルシア】ZENON 1000S 2021年発売
クラストップクラスの軽量感に加えて、左右非対称のボディーが生み出す圧倒的なリーリングバランスを武器に、スピニングリールの2トップに割って入る程の人気を得ている超小型モデル。水中状況を把握できるほどの鋭敏な巻き性能は、確実なキャッチを目的にしたセンシティブなゲームにこそ真価を発揮します。
①ノーマルモデル+シャロースプール
②ギア比:5.2
③最大ライン巻き取り長:65cm
④重量:142g
【シマノ】ステラ 1000SSPG 2022年発売
インフィニティーループに追加されるスーパーシャロースプールは、超軽量ルアーのキャストにこそ生きてきます。バッドガイドへのライン侵入のコントロールはまさに特別仕様。圧巻のキャストアキュラーとAR-C仕様のスプールは、群れるポイントへのピンポイントキャストを高次元で制御してくれます。
①ノーマルモデル+スーパーシャロースプール+パワーギア
②ギア比:4.4
③最大ライン巻き取り長:55cm
④重量:165g
【シマノ】ヴァンキッシュ 1000SSSPG 2023年発売
ヴァンキッシュ≒「打ち負かす」「征服する」。シマノの中ではフラッグシップのステラに対抗しうる唯一の高性能モデル。巻きの軽さはステラを凌ぎ、MGLの回転バランスとサイレントドライブの融合は圧巻の一言です。トラウトアングラーの間でも人気上昇中の高性能マシーンです。
①ノーマルモデル+スーパーシャロースプール+パワーギア
②ギア比:4.4
③最大ライン巻き取り長:55cm
④重量:165g
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本記事の纏め
今回の記事では、1000番のスピニングリールの詳細を紹介してきました。
今記事では、
①1000番スピニングリールのニーズが高まりつつある理由
②1000番スピニングリールの特徴
③1000番スピニングリールの釣種への適性
④1000番スピニングリールの選び方
⑤1000番スピニングリールおすすめ18選のご紹介
として纏めてまいりました。
以上をご参考になって頂き、自身に適したスピニングリールを選択頂ければと思います。
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